ファンタムを搭載していないミキサーしかない時に、ファンタムが必要な機器を使いたい時がある。市販のものを探すと、\3000以下で見つかったけれど、電源が必要なのがちょっと大変、電池式のものもあるようだけれど、Amazonでリチウム充電池の充電基板が安く売っているのを見つけたのでこれを使って充電式にしようと思う。
ファンタムは48Vで内部抵抗が6.8kΩ、これが2チャンネルだから、48^2÷6800 ×2 で 0.68Wが理論上の最大消費電力。実際はこの半分以下だと思う。ということは1000mAh程度の充電池でも最低でも4時間は持つはず。そこで、デジカメ用のバッテリーが余っていたのでこれを流用することにした。
この充電ボードは1Aで充電できるが、バッテリーをいたわるために、抵抗を変更してMax600mAに制限した。この基板は過放電防止に短絡保護などもあり、これ一つで電源部はOK。これが\78/個 で変えてしまうのが驚きだ
さて、問題はここから。リチウムイオン電池の電圧は充電直後の4.1Vからはじまり、3.7V程度が長く続く。これをどうやって48Vに持ち上げるか。
同じくAmazonで昇圧コンバーターを調べたが、40Vを超えられそうなものは、入力側に大きめのコンデンサがついている。これは困る。電源ONの直後に大きな突入電流が流れ、過電流保護が働いて電源が供給されない可能性が高い。
そこで、入力側に大きなコンデンサが無いものに限定して探すとこんなものがあった。\130/個
この基板は、2~24Vの入力で最大28Vまで昇圧できる。これに、チャージポンプを1段追加して、電圧を倍にする。C4のコンデンサのみ耐圧が最低50Vは必要になるが、それ以外は半分でよい。基板のD3のダイオードの両端に部品を追加する。
コンデンサ2個とダイオード2個を乗っけてそこから倍になった電圧を取り出す。実際には、ポテンションメーターを回して調整した電圧×2ー0.5Vが最終出力となる。
これで、電源部はOK。20mA流す負荷をつなげて数時間様子を見たが、特に発熱もなく問題なさそうだ。この時の負荷の消費電力は0.96W、充電池の電圧は4.15Vで電流は290mAだったので、電池の出力電力は1.2Wだから、 この基板の変換効率は80%となった。意外と高い。
注文したXLRコネクタが届けば続きの製作に入ります。おそらく変換基板のスイッチングノイズはMHzのオーダーだろうから、基板部からのノイズは問題ないとは思うが、あとは実験あるのみ!