充電式ファンタム電源BOXを作る(完成)

前回の記事から1か月以上経ってしまったが、注文していたXLRコネクタがやっと届いたので、続きの製作にかかった。

ケースは、タカチの PF型ネットワークケース PF10-4-7D
パネルが外れるので穴あけ加工がしやすそうで、手ごろな大きさ。ちょうど2セットXLRコネクタが付いたので2チャンネルにする。

ケースの側面、microUSBコネクタ用の穴とスイッチ用の穴を空けて、充電基板とスイッチを付けた。

microUSBで充電
充電完了でLEDは青に

充電基板は、ケースの天井にエポキシ接着剤でがっちり固定、電源基板もその上にエポキシでがっちり固定した。
充電池は、コネクタと天井の隙間にギリギリ入るサイズ。重量があるので、絶対に取れないように、溶剤系の接着剤でケースと溶着する。

電源基板周辺
全体像

オスとメスのコネクタ間にコンデンサを挟む。MUSEの無極性オーディオ用コンデンサを使った。耐圧は50V必要。距離が近いのでノイズ対策は全くしていない。もしノイズが乗るようなら考えることにしよう。

完成

早速テストしたが、フル充電まで約2時間。電源ONで48Vを給電、普通のマイク1本とかなら、8時間くらいはもつ。特にノイズが乗る様子もない。ただ、2チャンネル同時にテストする機器がないので、同時の場合は未知数。ケースもコネクタも全てプラスチックだから、非常に安っぽい(実際に安く出来た)けど、コンパクトで実用性は高そうだ。

魚群探知機や集魚灯のバッテリー

ポータブル魚群探知機の電源は大抵単3電池を8本使うことが多い。どうしても予備を持っていく必要もあり、かさばるし不燃ごみがたくさん出るのが嫌になるので、充電式を検討したくなる。ニッケル水素が一番無難なんだけれど、集魚灯やポンプなど、釣行時に電源が必要なことが結構あるので、共通で使える外部電源を製作してみた。

Amazonで右のようなDC昇圧ユニットを購入した。これをモバイルバッテリーのUSB出力につなぐ。ポテンションメーターで電圧を調整できるが、微調整は不要なので、通常のボリュームに付け替えた。

なお、電圧の調整範囲を12V~24Vに限定するために、直列と並列に抵抗を入れてある。この抵抗値の計算がややめんどくさい。

金メッキのラジコン用のコネクタを付けて、モバイルバッテリー以外の電源も使えるようにしてある。

DC-DC 昇圧コンバーター

さて、ここで使う機器と使用時間を考える。
例えば、魚探の消費電力が4Wで、8時間は連続で使いたいとする。
4W×8h = 32Wh の電力が必要だ。モバイルバッテリーでは、3.6Vを5Vに昇圧している。されにこれを12Vに昇圧しているので、総合的な昇圧回路の変換効率は70%~80%になる。70%と見積もると、必要な電力量は、32÷0.7=45.7 約46Whだ。
これをモバイルバッテリーの容量表記に合わせると、46Wh÷3.6V = 12.7Ah
12,700mAh以上のものがあれば良いことになる。

計算手順が多いので、公式化してみよう。
 消費電力 × 使用時間 ÷ 2.5 × 1000
これが、モバイルバッテリーの必要容量となる。先ほどの例では
 4 × 8 ÷ 2.5 × 1000 = 12,800 mAh
と計算できる。

近い将来、USB-PDに対応したモバイルバッテリーが広く出回ってくれば、右のような基盤をつかって、もっと簡単に確実に電源がとれるようになるだろう。

これはUSB Type-C PD デコイとかエミュレーターとかトリガーモジュールと呼ばれるもので、Type-C PD の相方に対して9Vや15Vなどの電圧を要求するものだ。
正式には12Vの規格はなくなったが、対応しているバッテリーも多いようで、このモジュールに電源コードを付けておけば、様々な電圧を効率的に取り出せる。

USB-PD Decoy

現在はまだ、国内では手に入りにくく、新型コロナ騒ぎで中国からの輸送も安定しないので、ほとぼりが冷めるまでは待つしかないかな。

充電式ファンタム電源BOXを作る

ファンタムを搭載していないミキサーしかない時に、ファンタムが必要な機器を使いたい時がある。市販のものを探すと、\3000以下で見つかったけれど、電源が必要なのがちょっと大変、電池式のものもあるようだけれど、Amazonでリチウム充電池の充電基板が安く売っているのを見つけたのでこれを使って充電式にしようと思う。

ファンタムは48Vで内部抵抗が6.8kΩ、これが2チャンネルだから、48^2÷6800 ×2 で 0.68Wが理論上の最大消費電力。実際はこの半分以下だと思う。ということは1000mAh程度の充電池でも最低でも4時間は持つはず。そこで、デジカメ用のバッテリーが余っていたのでこれを流用することにした。

この充電ボードは1Aで充電できるが、バッテリーをいたわるために、抵抗を変更してMax600mAに制限した。この基板は過放電防止に短絡保護などもあり、これ一つで電源部はOK。これが\78/個 で変えてしまうのが驚きだ

さて、問題はここから。リチウムイオン電池の電圧は充電直後の4.1Vからはじまり、3.7V程度が長く続く。これをどうやって48Vに持ち上げるか。
同じくAmazonで昇圧コンバーターを調べたが、40Vを超えられそうなものは、入力側に大きめのコンデンサがついている。これは困る。電源ONの直後に大きな突入電流が流れ、過電流保護が働いて電源が供給されない可能性が高い。

そこで、入力側に大きなコンデンサが無いものに限定して探すとこんなものがあった。\130/個

この基板は、2~24Vの入力で最大28Vまで昇圧できる。これに、チャージポンプを1段追加して、電圧を倍にする。C4のコンデンサのみ耐圧が最低50Vは必要になるが、それ以外は半分でよい。基板のD3のダイオードの両端に部品を追加する。

コンデンサ2個とダイオード2個を乗っけてそこから倍になった電圧を取り出す。実際には、ポテンションメーターを回して調整した電圧×2ー0.5Vが最終出力となる。

これで、電源部はOK。20mA流す負荷をつなげて数時間様子を見たが、特に発熱もなく問題なさそうだ。この時の負荷の消費電力は0.96W、充電池の電圧は4.15Vで電流は290mAだったので、電池の出力電力は1.2Wだから、 この基板の変換効率は80%となった。意外と高い。

注文したXLRコネクタが届けば続きの製作に入ります。おそらく変換基板のスイッチングノイズはMHzのオーダーだろうから、基板部からのノイズは問題ないとは思うが、あとは実験あるのみ!

ダイソー豆炭を使ってみた

ダイソーに木炭紛を原料とする豆炭を発見。通常の豆炭は石炭を原料とするため、臭いが強くBBQには不向き。これなら使えるかなと思ったが、炭は燃やしてみないとわからないことが多いので、実験してみた。

特に写真は撮っていないが、結論としては、全く使い物にならない。

  • 表面に着火剤が含まれるので、点火は楽だけどしばらく臭い。
  • 臭いがなくなってから10分くらいはいい感じに使える。
  • 灰の割合が極端に多い。そのため、すぐに火力が落ちる。単独だと立ち消える。

これなら、ホームセンターの激安マングローブ炭のほうが幸せだな。

オガ炭の比較

バーベキューで使う炭は、ホームセンターで安いマングローブ炭を買うのが一般的かもしれない。でも、この炭、火は着きやすいが、急激に燃えすぎて火力が安定しないのが気に入らない。

かといって、岩手切炭は値段が高くひるんでしまう。そこで、コストパフォーマンスがよさそうなオガ炭を使うようになったが、火が着きにくいことと、かなり個体差があるので、数種類を購入して燃焼実験をしてみた。

コーナン箱 コーナン コーナン灰
 宝炭(熊本)  トレイと網 (4)  宝炭(熊本) (2)  宝炭(熊本)灰
 角型文化炭(中国)    角型文化炭中国  角型文化炭中国灰
 国産伊代オガ炭    国産伊予オガ炭  国産伊予オガ炭灰

この結果から、灰の量に大きな差があることが判った。灰の多い炭は、燃え尽きるまで5時間以上かかったが、これは、灰のせいで火力が大きく落ちたのが原因だと思う。途中で頻繁に灰を落とさなければならないので、継ぎ足さないでも持つというメリットが薄れる。

結果のまとめ

炭の種類 燃やした炭の量 灰の量 灰の割合 熾き易さ コメント
コーナンオガ炭 290g 26g 9.0% × とにかく灰が多い
宝炭(熊本) 245g 5g 2.0%

やや火が着きやすい
灰の色が白っぽい
 角型文化炭(中国)  228g 20g  8.8% × 燃え残りが11g
国産伊代オガ炭  240g 4g  1.7% × 火が着きにくい
山頭火(割れ) 262g 4g 1.5% × 灰の色が濃い
よく炭化されている。
なごみ備長炭
(マレーシア)
295g 10g 3.4% 灰は白っぽい
若干炎はでるが臭いはない。
オガ備長炭
(ベトナム)
Rホームセンター
308g 15g 4.9% 6角形
灰は白っぽい。密度が低いためか、後半は立ち消えしそうになる。
特選 オガ炭
(中国)
505g 32g 6.3% × Amazonで送込¥1930だった
よく焼けていて堅い、灰は多いが、最後まで燃えた

中国産のオガ炭は¥150/kg 程度。国産は¥300/kg 程度。マングローブ炭より単価は高いが、倍以上持つことを考えると、国産のオガ炭を使うのが幸せかもしれない。ただし、火熾しができるならば。

最近2種類のオガ炭を入手したので追記。やはり国産のものは灰が少なく品質が高い。しかし、火熾しに時間がかかるのでBBQには不向き。マレーシア産のなごみ備長炭のコストパフォーマンスには驚いた。中国産の様に灰に埋もれて火力が落ちることがあまりない。七輪でも使いやすいし、BBQなら、継ぎ足しや灰落としをすることなく、最後まで火力が持つ。
20kg以上のまとめ買いをすれば、コーナンオガ炭より単価が安くなるが、保管場所がきつい。近くのホームセンターで1600円/10kgであれば毎回これで決まりなんだけどなぁ。

マレーシア産のオガ炭の灰は、木を燃やした後の灰と同じ。国産のものと灰の量が違うのは使用する樹種や樹皮の割合などの差かと思う。

インドネシア産が手に入ったのでこれも試してみたら、430gの炭で灰は20g、マレーシア産とほぼ同じ特性だった。

一方、中国産は粘土の様な”つなぎ”を5%以上混ぜていると思われる。増量のためか、技術不足による型崩れ防止のためか。はっきりいって、買う価値はない。

ローラーブレーキの効きを改善する

自転車、とくにママチャリの後輪のブレーキに限ると3種類ある。

  1. バンドブレーキ 一番安いやつで、鉄のドラムの外側をブレーキシューが巻きつくようになっているタイプだ。とにかく軽くて安いので、安物の自転車にはこれがついている。欠点は、後ろ向きに進むときには効かない。だから上り坂の途中で止まると悲惨である。それに水にぬれても効かないし、キーキーうるさいこともある。
  2. サーボブレーキ 車のドラムブレーキと基本的には同じ構造。回転する力でサーボ(力の増幅)がかかるので、非常によく効く。しかし、効きすぎてすぐにロックして扱いづらい。
  3. ローラーブレーキ 水に強く、回転方向に関係なく効き、不快な鳴きも全くない。性能としては文句なしだが、やや重いことと、バンドブレーキより高いためか、安い自転車には装着されていない。

そんなわけで、自転車を購入する際には、『後輪のブレーキがローラーブレーキであること』を条件にさがして買ったのだが・・・

今回の自転車のローラーブレーキの効きが非常に悪い。かなり強く握ってもロックしない。不良品なのか、もともとこの程度なのか、どちらにしてもかなり不満だ。

そこで、試しにグリスを入れ替えてみた。ローラーブレーキは専用のグリスを入れることで性能を発揮するものだ。新品ならそうなっているはずだが念のため。

ローラーブレーキ一般

 

まず、ゴムキャップを開ける。そこからブレーキクリーナを吹き込む。車輪を回したり、軽くブレーキをかけたりしながら、既存のグリスを洗い流す。

 

 

 

専用グリス洗い流したら、ブレーキクリーナが乾くまでしばらく放置。

その後、専用グリスを同じ穴から入れる。車輪を回しながら、ブレーキも少しかけつつ何回かに分けて入れていく。

今回使ったのは左の写真の10g入り。それの3分の1くらいを入れて完了。

試しに走って、何回かブレーキをかけてみる。すると、素晴らしい効き具合に!

しっかり握るとロックするまで効くし、軽く握ると減速できる。握る力に比例した、絶妙の効き具合。

 

 

 

 

ヨーグルトを作る!

牛乳にヨーグルトを少し加えて保温すればヨーグルトが作れることは有名ですが、この保温が結構難しい。 魔法瓶でやると、完成したヨーグルトを取り出すのがめんどくさいし、洗うのも手間。専用の保温器も売っているけど、わざわざ買うのもな~、ということで、考えました。

牛乳パック専用保温ケースを作る!

用意するもの

  • スチロールカッター(写真はダイソーで買ったもの) 電池はアルカリ電池
  • 発泡スチロールの箱か板。厚さは15mm以上あったほうがいいかな
  • 発泡スチロール専用接着剤
  • 梱包用透明テープ(PPテープ)

スチロールカッター

保温ケースの作り方

  1. 寸法を測る。牛乳パックの1辺は7センチだけど、膨らみを考慮して、内寸は75mm×75mmとする。高さは25cm。
  2. 発泡スチロールの厚みを考慮して、部品の寸法を決める。
  3. スチロールカッターで切っていく。
  4. 接着剤で組み立てる。この時、どうしても隙間があいたりすので、それを塞ぐためと、接着剤が固まるまでの仮止めとして透明テープで補強する。
  5. ふたも作って完成。

 

切るときは金鋸の刃や、金属製定規を当てて切る

完成した保温器。左下に見えるのは蓋

 

保温ケースを使ったヨーグルトの作り方

  1. 冷蔵庫で冷やした1リットルの牛乳(未開封)を電子レンジに入れて温める。900Wで4分30秒。500Wなら8分程度
  2. 温度が40度程度になっていることを確認する。
  3. 開封して、少量の牛乳を清潔な入れ物に注ぐ。
  4. そこにプレーンヨーグルトをひと匙いれて、よくかき混ぜたら牛乳パックに戻す。
  5. 牛乳パックの蓋を閉じ、クリップ(ターンクリップがベスト)で閉じ、かるく振り混ぜる。このときに、少し空気を抜き気味にしてから蓋を閉じないと保温器に入らない。
  6. 保温ケースにいれて蓋を閉めて一晩~一日静置して完成!

電気の保温器と違い、エコで簡単。外気温がよほど低くなければこれで十分できますよ。

5分で火がつく炭の火熾し煙突を作る

前回バーベキューに行ったときに、炭の火熾しにかなり時間がかかってしまい、食材の準備はとっくに出来ているのに焼けない・・・という非常に悲しいことになってしまいました。
そこで、短時間で火を起こせるように何か工夫をすることにします。
火熾しの基本は、

  1. 燃えやすいものを下に置く。
  2. 熱は上に行くので、なるべく高く積み上げ効率よく炭を熱する。
  3. 熱が周りリに逃げないように炭を立てて囲むようにする。

というかんじですが、それなら、炭を簡単に高く積めるように枠を作ろうと思い立ちました。さびにくいステンレス板を買ってきて、丸めて円錐か筒状にすれば出来そうです。
そこでホームセンターにいくと、ステンレス製の煙突の部材があり、それを使うことに。そこにあったのは直径100mm、長さ60cmくらいのものです。できれば、もう一回り太いものがほしかったのですが、それでいいことにします。


chimney2 まず、下のほうに穴を開けます。割り箸などに火をつけてここから突っ込み点火します。焼けた色になっているのは、一度実験したからです。

chimney3この筒はベーべキューコンロの網の上に置いて使うので、下部に空気穴や網は必要ありません。しかし、口径に比べて長いので、途中に空気穴を開けます。写真では見にくいですが、ディスクグラインダーで、縦に切り込みを入れています。これがないと、よく燃える炭(安い炭)をつかった場合、上のほうは不完全燃焼になるようです。

chimney4 少し長かったので、はさみで切りました。少しだけ残した部分を折り返し取っ手にしています。

chimney5バーベキューコンロの中にすっぽり納まるので、一緒にいれておけば、いつでも準備OK

これで火を熾すところを動画でとっておけばよかったのですが、すっかり忘れていました。^^;
結果は大成功! コンロに立てて、割り箸を何本か折って放り込む、で炭を適当に放り込む。割り箸に火をつけて、下の点火口から差し入れると、一瞬激しく煙がでたあと、パチパチと炭が燃えるこる音が・・・、約5分で入れた炭全体に火がつきました。この煙突もやや赤くなりかなり高温になっていることがわかります。
後は、筒を上に持ち上げれば、火がついた炭が下からコンロの中に広がり準備OK。