魚群探知機や集魚灯のバッテリー

ポータブル魚群探知機の電源は大抵単3電池を8本使うことが多い。どうしても予備を持っていく必要もあり、かさばるし不燃ごみがたくさん出るのが嫌になるので、充電式を検討したくなる。ニッケル水素が一番無難なんだけれど、集魚灯やポンプなど、釣行時に電源が必要なことが結構あるので、共通で使える外部電源を製作してみた。

Amazonで右のようなDC昇圧ユニットを購入した。これをモバイルバッテリーのUSB出力につなぐ。ポテンションメーターで電圧を調整できるが、微調整は不要なので、通常のボリュームに付け替えた。

なお、電圧の調整範囲を12V~24Vに限定するために、直列と並列に抵抗を入れてある。この抵抗値の計算がややめんどくさい。

金メッキのラジコン用のコネクタを付けて、モバイルバッテリー以外の電源も使えるようにしてある。

DC-DC 昇圧コンバーター

さて、ここで使う機器と使用時間を考える。
例えば、魚探の消費電力が4Wで、8時間は連続で使いたいとする。
4W×8h = 32Wh の電力が必要だ。モバイルバッテリーでは、3.6Vを5Vに昇圧している。されにこれを12Vに昇圧しているので、総合的な昇圧回路の変換効率は70%~80%になる。70%と見積もると、必要な電力量は、32÷0.7=45.7 約46Whだ。
これをモバイルバッテリーの容量表記に合わせると、46Wh÷3.6V = 12.7Ah
12,700mAh以上のものがあれば良いことになる。

計算手順が多いので、公式化してみよう。
 消費電力 × 使用時間 ÷ 2.5 × 1000
これが、モバイルバッテリーの必要容量となる。先ほどの例では
 4 × 8 ÷ 2.5 × 1000 = 12,800 mAh
と計算できる。

近い将来、USB-PDに対応したモバイルバッテリーが広く出回ってくれば、右のような基盤をつかって、もっと簡単に確実に電源がとれるようになるだろう。

これはUSB Type-C PD デコイとかエミュレーターとかトリガーモジュールと呼ばれるもので、Type-C PD の相方に対して9Vや15Vなどの電圧を要求するものだ。
正式には12Vの規格はなくなったが、対応しているバッテリーも多いようで、このモジュールに電源コードを付けておけば、様々な電圧を効率的に取り出せる。

USB-PD Decoy

現在はまだ、国内では手に入りにくく、新型コロナ騒ぎで中国からの輸送も安定しないので、ほとぼりが冷めるまでは待つしかないかな。