ファイルサーバーに接続していたUSB-HDDが不調になりました、なんども読み込みを試みて、エラーで終了する症状です。なかには読めるファイルのあるのですが・・・
どうせ故障するなら、一度HDDの動いているところを見てみたかったので、こいつを分解して透明の窓をつけてみることにしました。もともと不良のHDDだったので、再起不能になっても惜しくないし、うまくいけばヘッドがシークしているところがみれるかも、という思惑です。
かなり無茶な試みなので、決してまねをしないように。もし、真似をするならくれぐれも自己責任でお願いします。
HDDに少しでも詳しい人なら、なんて無謀なと思うでしょう。そもそもHDDは超精密機器で、読み取りヘッドは、ディスクの回転による風圧で、極わずか浮いているにすぎません、万が一、埃がその隙間に入り込もうものなら、ヘッドがディスクに接触して傷がついてしまいます。一度傷がついたら、そこをヘッドが通過するたび、傷が広がり、致命傷に・・・
ですが、私には少しだけ勝算がありました。 HDDを分解することの問題点は埃が入り込むこと。でも、毎分7200回転という高速で回転するディスクですから、乾いた埃であれば、その回転によって外周部に吹き飛ばされるはず。外周部にはそれを受け止めるフィルターが通常入っています。ですから、吹き飛ばされる前に、埃とヘッドが衝突しない限り、致命傷にはならないと・・・
そういう都合のいい予測をたてつつ、まず、分解します。シールをはがし、トルクスのねじをすべてはずします。分解した内部の状態。結構ほこりが入ってしまいました。
はずした蓋に窓をつけます。ハンドニブラーという工具で穴をあけます。そこに透明なプラスチックの板を貼り付けます。今回は、CD-ROMケースを切ってつかいました。
貼り付けには、弾力性と気密性がよさそうなセメダインスーパーX
接着剤が固まったところで、エアーダスターでディスク上面のほこりをできるだけ吹き飛ばします。
加工した蓋をねじでじっかり止めつけて完成。
裸のまま、USB-SATAアダプタで接続しました。すると、意外なことに(思ったとおり!?)無事認識し、フォーマットも順調にすすみました。
写真では、34%ですが、このまま100%になり、いくつかファイルを保存しましたが、無事読み書きでき、そのときのヘッドの動きもよく見えました。大成功!
分解前は不調だったのに、いまはそのそぶりもありません。おそらくHDDの不良セクタ代替が終わったのでしょう。USBでは S.M.A.R.T. が見れないので確認できませんが。
とにかくそんなわけで、無事シースルーHDDは完成。こんなにきちんと動作するなら、もっと綺麗に仕上げておけばよかった。残念